PMと黄砂により効果を発揮する
空気清浄機の正しいチョイス
59: 空気清浄機はフィルター式で
たとえ床に積もったPM2.5や黄砂を拭き掃除で除去しても、室内全ての粒子を除去したことにはなりません。まだ空中に浮遊するPMや黄砂が残っているからです。
そこで活用したいのが空気清浄機。
最近では集塵するだけではなく分解して無力化する機能のものもあり、各社さまざまな商品が出ています。性能を吟味して購入しましょう。
ただし、空気清浄機は買えばそれで終わりではありません。集塵フィルターの定期的な清掃や交換は必須です。汚れたフィルターではいくらハイパワーで集塵しても、PMや黄砂の除去は難しくなります。
もう一点注意しておきたいのが、イオンという文字に惑わされないことです。
浮遊する粒子を静電気の力で捕集板に集塵するイオン式空気清浄機は、ファンがないために作動音が静か。従来のフィルター集塵式では定期的なフィルター交換が必須ですが、コレも必要ないためズボラさんにはうってつけなのです。
…が、イオン式空気清浄機はファンがないことから空気を吸引する力は弱め。そのため集塵性能や脱臭性能はフィルター式空気清浄機のなんと1/4以下しかない商品が多いのです。 なおかつオゾン発生を謳う商品も、オゾンの過剰発生による喉などの粘膜刺激を訴える声もあり、特に乳幼児のいる家庭では注意が必要です。
それゆえにお手入れ要らずなノンフィルター式よりも、定期的なメンテナンスは必要なれどフィルターでしっかり集塵してくれるタイプの空気清浄機がオススメ。
60: 加湿空気清浄機はオトク？
昨今では空気清浄機に加湿器の機能をプラスした機種も多く販売されています。
加湿機能を併用することで部屋の空気中に漂うPMや黄砂が水蒸気と結びついて重くなり、床に落ちやすくなります。床の拭き掃除さえすれば効率的にPM・黄砂除去ができるため、これは一見よさそうに見えますよね。
しかも一台二役ゆえに置き場所もセーブできるし、フィルター交換10年不要などという手軽さもあったりします。
しかしながらメリットあればデメリットもやはりあるわけで、加湿空気清浄機にもこんな落とし穴が。
加湿空気清浄機はお手軽そうに見えて、実はこまめなメンテナンスが必要。
メンテをサボった結果よくあるのが、空気清浄機からカビ臭い匂いがするというものです。これは加湿用のトレイにカビが生えていることによります。
加湿空気清浄機は、加湿のために本体内に常に水を入れている状態です。常温で水を放置するわけですから、当然数日でカビが発生しがち。これを防ぐには毎日水を取り替えねばなりません。また加湿トレイの洗浄もこまめにしてやる必要があります。
これを怠ると空気清浄機を稼働させた際に、発生したカビや雑菌も一緒に部屋の中に拡散してしまい、嫌な匂いを撒き散らしてしまいます。
これでは本末転倒ですので、毎日のメンテナンスが面倒ならば加湿空気清浄機ではなく、シンプルな空気清浄に特化したタイプの空気清浄機を購入しましょう。
オススメの空気清浄機 61: 空気清浄機設置のポイント
せっかく購入した空気清浄機ですから、その性能をフルに活かすためにも正しい設置法を心がけましょう。
空気清浄機はいつも同じ場所に固定するのではなく、季節によって置き場所を変えるのがセオリー。
夏場はエアコン直下に、冬場はエアコンから一番遠い対面に設置します。
これは空気の対流を考えてのことです。
夏場のエアコンの吹き出し口から吹き出す冷風は、冷たい空気は下に溜まる性質から、床近くを冷やします。その空気を空気清浄機が吸いこんで再びエアコンに向けて吐き出すという流れを作りましょう。
対して冬場の暖房は温かい空気を作ります。エアコンから床に向かって吹き出された温かい空気は上に溜まる性質がありますので、対面に空気清浄機があると、部屋の中でうまくサイクルを形成してくれるのです。
いわばサーキュレーターの役割を空気清浄機が果たしてくれることになります。
また空気清浄機は床に直置きします。部屋の高い位置に設置すると、部屋の低い位置まで落ちて来たPMや花粉を集塵してくれません。
62: 小型の空気清浄機もフル活用
リビングルームなどメインで使う部屋に高機能の空気清浄機を置きつつ、他の部屋に同じものをいくつも設置するとなるとお金もかかります。
それに置き場所の問題もありますので、大型のものをおいそれと置くわけにもいきませんよね。
そこで活用したいのが小型の空気清浄機。
特に玄関は帰宅時にPMや黄砂が流入しやすいので、一つ置いておくと重宝します。ただし、置きっぱなしのほったらかしになりがちなので、フィルター交換などのメンテナンスを忘れないようにしましょう。
