PM2.5・黄砂対策100選

報道で騒がれるPM2.5
知っておきたいそのキホン

PM2.5って何だろう?

 1: PM2.5とは

ちまたでよく耳にするPM2.5。なんだか身体によくない物質…という漠然としたイメージがありますが、まずはPM2.5とは何を指しているのかを知っておきましょう。

PMとはparticulate matter、つまり粒子状物質という英単語の頭文字です。
空気中には目には見えない大きさの粒の物質がふわふわと浮いています。もちろん人為的化学的に作り出した物質もありますが、太古より空気中にいくらでも存在していたものも多くあります。有害物質だけをPMと定義しているわけではありません。

次にPM2.5の2.5ですが、これは粒子の大きさを表しています。PM2.5の場合は2.5μm(マイクロメートル=0.0025mm)以下の大きさの粒ということです。髪の毛の直径が80~100μmでスギ花粉の大きさが直径30~40μmですので、いかに極小であるかがお分かりいただけるでしょう。

PM2.5と髪の毛・スギ花粉との大きさ比較
▲PM2.5と髪の毛・スギ花粉との大きさ比較

2.5が粒子の大きさを表すということは、もちろん2.5以外のPMもあります。
粒の大きさが10μm以下のものはPM10と呼ばれ、0.1μm以下のものはPM0.1と呼ばれています。

PM10はいわゆる大気汚染の原因になる有害物質SPM(suspended particulate matter)が該当し、PM2.5はそれをさらに下回る大きさ。 PM0.1は極限の極小値ゆえにPM2.5と比べて健康への影響がより大きいとされますが、まだまだ研究途上です。

 2: PM2.5の正体とは?

PM2.5が小さな小さな極小の粒であるということを理解したところで、次はその粒の正体がいったい何なのかを探って行きましょう。

有害物質だけをPMと定義しているわけではないと述べたとおり、たとえばミカンの皮を剥いたときに感じる匂いの主成分も実はPM。
とはいえ、ミカンの匂いが健康に被害をもたらすことはありません。

健康被害をもたらすPM2.5の主要な成分は、硫酸塩や硝酸塩などの塩類と有機化合物。 特に揮発性有機化合物(VOC)(Volatile Organic Compounds)と呼ばれるガス状の物質は、大気中で化学反応を起こしてPM2.5を引き起こします。塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤などに多く含まれています。
そしてイメージしやすいPM2.5といえば、工場や火力発電所などのばい煙、自動車や船舶からの排ガスなどが挙げられます。

ドライブ中のタバコ
▲タバコの煙もクルマの排ガスもPM2.5です
黄砂って何だろう?