31: N95マスクって何?
N95マスク(Particulate Respirator Type N95)という単語を目にしたことはありませんか?
一般に医療現場で用いられたりドラッグストアなどで購入できるサージカルマスクには、実はその性能によってランクがあります。
そのランクとは米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が設定している基準のことで、マスクが持つフィルターとしての性能において、N95の場合は0.1~0.3μmのPMが95%以上捕集できることが求められます。
つまり、30~40μmの大きさがあるスギ花粉なら確実に防ぐことができ、PM2.5も2.5μmですからほぼ確実に近いレベルで防いでくれます。ただPM0.1だとちょっと心もとないかもしれない…というレベルです。
装着において最も大切なことは、マスクと顔との間に隙間ができないようにすること。いくらマスクのフィルターが優秀でも、隙間があるとそこからどんどんPMが入って来るからです。
自分の輪郭に合ったマスクを選ぶことが大切ですし、大人用のマスクを子供に使わせるのもこの意味で無理があります。
オススメのN95マスク
32: N99マスクって何?
N95という基準があるということは、当然N95以外の基準値もあります。
ちなみにN95のNとは「Not resistant to oil」のこと。耐油性はありません、という意味です。
95以外の数値では99と100があります。つまりN99マスクは0.1~0.3μmのPMを99%以上捕集できる性能があるということで、N95よりもさらにレベルの高い質を保持しているわけです。
N100は99.97%以上の捕集能力があります。
とはいえフィルターの能力が高いゆえに息苦しいという欠点もありますので、N95とN99を両方試してみて自分に合うものを装着しましょう。
オススメのN99マスク
33: DS2マスクって何?
一方、防塵マスクにも厚生労働省が定めた基準による区分があります。
まず形状により、使い捨て式(Disposable)と取替え式(Replaceable)の2種類に大きく分かれています。
通常、わたしたちが使いやすいのは使い捨て式(D)です。その上で微粒子捕集能力が3段階あり、3が99.9%以上捕集、2が95%、1が80%以上となります。
さらに試験粒子に固体の塩化ナトリウム(NaCl)を用いたものをS、液体のフタル酸ジオクチル(DOP)を用いたものをLとしており、N95マスクと同等の能力を持つ防塵マスクの規格は、「使い捨て式DのS式試験で捕集能力2」であるDS2が一般的に合致相当します。
DS2マスクもきちんと顔にフィットさせなくては装着の意味がありません。
少々面倒ではありますが、正しい装着法を実践しましょう。